ダンジョンオブクリスマス

2035-08-25

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コピー A5 34P 100円

サンタクロースの試験に合格するため、迷宮へ潜ることになった見習いサンタのミナとトナカイのヤゼルのコンビ。
果たして迷宮のの深遠に二人が見たものとは……。

↓冒頭を読む↓
1 迷宮へようこそ

 天井から滴り落ちる水滴、ポツポツと松明が灯る以外、どこまでも続く闇の回廊。あてもなく徘徊する異形の者たち。
 そんな、無限に広がっているのではとも感じられる広大な迷宮の、とある回廊の奥から回廊の静寂を突き破るかのように、ドタバタと騒々しい声が聞こえてきました。
「もっと早く走れ、バカ!」
「こ、これで精一杯だよおっ」
 赤い服を身にまとった女の子と、首飾りをつけたトナカイが必死になって走っていきます。後からは血に飢えた巨大なオバケネズミがズシンズシンと大きな足音を響かせて追いかけてきます。
「ちゅううううううううっ!」
「もっと真面目に走りやがれ! 食われちまうぞ!!」
「そんな事言ったって……、きゃあっ!?」
 ぶおん、という風を切る音が聞こえたかと思うと女の子の頭上を鋭い爪がかすっていきます。
「い、いやあああ!」
「ちっ、しょうがねぇやつだなあ。それっ!」
 トナカイは頭の角で上手に女の子をすくい上げると、背中に乗せました。
「しっかり掴まってるんだぞ。落っこちても拾ってやらねぇからな!」
 そういうとトナカイは一気に走るスピードを上げました。しかしオバケネズミとの差はなかなか縮まりません。
「そうだミナ。ステッキ、ステッキを使えっ! 魔法であいつを眠らせるんだ!!」
「え……、あ……!」
 ミナと呼ばれた女の子は、思い出したようにカバンから星のついたステッキを取り出しました。

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