竜神さまといっしょ! ~智章、家神媛乃と出会う~

2034-08-25

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高校進学のため、亡き祖母の家に引っ越してきた本宮智章。
彼はそこで本宮家の守り神だと名乗る少女、媛乃と出会うのだが・・・。

↓冒頭を読む↓
 本宮智章の部屋に奇妙な少女が現れたのは、空き家となっていた祖母の家に引っ越してきてすぐのことだった。
 荷物の整理も終わり、部屋で一息つこうと缶コーヒーを一口含んだその時、背後の押し入れのふすまが勢いよく開かれた。
「久しぶりじゃな智章よ。元気にしておったか?」
「ぶっ!」
 コーヒーを吹き出しそうになりながらも慌てて振り向くと、目の前に深紅の衣に白い袴を身にまとった黒髪の少女が立っていた。
「は……? え……?」
 突然現れた少女に智章は呆気にとられた。いや、呆気にとられないヤツがいたらそいつの顔が見てみたい。
「前に会ったのは十年ぶりか。すっかり大きくなってしまって……なっ!?」
 いきなり、小さな子どもを慈しむような目で語りかけてきた少女を開け放たれた押し入れへ突き飛ばし、ふすまをピシャリと閉じ押さえながら智章は今後の対策を必死に考えた。中では少女がどっかんどっかん暴れている。少女とはいえ、怪しい宗教か泥棒か家出少女か分からないが、人様の家の押し入れに不法侵入している時点で面倒なやつに違いない。まずは警察に通報しないと……。
「こんの……。罰当たりがあぁぁぁっ!!」
「うおっっ!?」
 ポケットの携帯電話を取り出そうした瞬間、押し入れの中から強い衝撃が発せられ、智章は吹っ飛ばされて部屋の隅まで吹っ飛ばされた。押し入れの中では全身に怒気を溢れさせた少女が智章を見下している。
「起きんか馬鹿者!」
「うごっ!?」
 少女は倒れている智章にのっしのしと近づくと、蹴りをお見舞いした。
「この罰当たりめ! それが守り神に対する氏子の態度かっ」
「いてーっ! 何すんだよ!!」
「まだ逆らうか!」
「げふっ!?」
 起き上がって少女を取り押さえようとした。しかし少女はそれを初めから見切っているかのようにひよいと避けると易々と智章を投げ飛ばした。

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