竜鳴き谷へようこそ「見合い相手現る!」

2035-08-25

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竜鳴き谷シリーズ、第六巻
怒濤の料理大会も終わり、平穏な日々が戻ったエリゼー村。
そんなある日、リンツの元に見合い相手だと名乗る少女が現れて・・・。

↓冒頭を読む↓
「エリニース行、発車しまーす」
 朝七時、リンツ・ウアファールの声とともに、ポウッと控えめな汽笛がエリゼー村にこだまする。竜鳴き谷線の上り一番列車だ。
 汽車がホームを出ると、すぐに隣のミランデーラへ連絡をし、開かれた信号とポイントを閉じなくてはいけない。それらが終われば事務室でルフィナと朝食を取り、十時三十五分に到着する下りの一番列車がやってくるまで、来客がない限り基本的に自由時間となる。が、今日は来客がいるようで、事務室の窓越しに人影が現れた。
「おはよー、リンツさん」
「ん? おお、リーナか。なんだ、朝からどうした」
「えっと、今日荷物が届くはずだから、エリニースからの一番列車に積まれてないかと思って。それから・・・・・・」
 挨拶とともに事務室に入ってきたリーナを見て、リンツは壁にかけてある時計を見上げた。
「そろそろか」
「へ? 何が・・・・・・」
と、その時、リーナの声を遮るようにチリリリーン、チリリリーン、チリリーンと双信器のベルが鳴り響いた。
「ちょっとすまんな。ルフィナ!」
「はーい」
 ルフィナが双信器に触れ、目を閉じる。それを確認したリンツは、受話器を取り、返信レバーを三回押した。すると一呼吸置いて、受話器の向こうからミランデーラ駅の駅員の声が聞こえてきた。
「もしもし。1101列車、閉塞」
「1101列車閉塞、了解」
 復唱し、受話器を置くとリンツはリーナの方を振り向いた。
「すまんすまん。で、どうした?」
「うん。あと昨日ランベリーパイ作ったから、それのおすそ分けにね」
「お、悪いなー」
「いいのいいの。じゃあ台所借りるね」
リーナは手に持っていたバケットを机に置くと、食器棚から皿とカップを取り出してお茶の準備を始めた。

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まとめ【竜鳴き谷へようこそ「】

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